と り こ

『漂砂のうたう』

明治になって約10年後、武士という身分を取り上げられてしまった人、遊郭ではなくなったけれど、そこから出られない女たち、など。

「自由」とは何か。

「自由」という実体の分からないものを見せられて自分を見失ったままの人の鬱屈した思いや沈んだままの状況をうまく書いていると思う。
一方で、第三者から見れば自由でないようでいて、本人は自由でいられる人を鮮やかに書いていると思う。
その対象が見事だ。
最後に「自由」に振り回されているように見えた定九郎が、底辺から抜け出せなくても自分を取り戻しつつあるのを見て安心した。
生きてきたすべてが自分なのであり、これからも自分は生きていくのだということが分かったのだと思う。

私が気になったのはポン太の言葉。

「ねェ、お兄いさん。そんなに奪えるもんじゃあないんですよ、その人の芯にあるものなんてさァ。周りが奪えるのはね、些細なもんなの。せいぜい巾着くらいなもんですよォ」
(集英社P283)

そうそう、自分は自分なのだ。
で、「自由」についてはまだ良く分からず・・・・・・
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by torikomesi | 2011-03-19 08:22 | わたしの楽しみ

とりこのこれからのてあみ
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