と り こ

『黒い雨』

夏休みの宿題が終わった気分です。

広島に原爆が落ちてから5年後、閑間重松は原爆症のために満足に働くことができないでいる。
一緒に暮らす姪の縁談を機に、原爆投下後の日記を清書していく。
当時を振り返るうちに重松は、自分の気持ちに整理をつけているように感じられる。
終戦の日、玉音放送が流れているとき、重松は川を泳ぐ鰻を見ていた。
鰻の生命力が淡々と描写されていて、その後の重松が生き方を暗示しているように思う。

庶民の悩みや苦しむ姿は心に深く入ってきます。
原爆の悲惨な状況も書かれているけれど、暗いだけではない。
もちろん明るくもないけれど。
いつでも人間はただただ生きていくのだ。
その様子を読むだけの私は無力さを感じたが、それでも生きていくのだ。

前回読んだときは子供だったのだろう。
怖いイメージしかなかったから。
だから再び読むことを躊躇していた。
エイッと読んだら、今読むべき本だったんだなと思う。

で、『山椒魚』も読む。
なんとも言えない。
今いる場所に安心しきって、そこから出られない人は結構いると思う。
なんだか身につまされる話だ。
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by torikomesi | 2011-07-29 19:48 | わたしの楽しみ

とりこのこれからのてあみ
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